神戸ソーシャルブリッジ振り返り

本日はプロボノとして参加していた神戸ソーシャルブリッジの活動最終日で、派遣先である竹の台地域委員会への提案を行なってきました。大変ご満足いただけたようで何よりでした。

 

早速、ここに至るまでのプロセスをまとめてみようと思います。乱筆乱文ですが、イベント終了後妻の実家に家族を迎えに行く電車の中で一気に書いてますので、ご容赦ください(笑)

 

さて、冒頭の資料はステップアップチャレンジという2か月間の成果であり、実は2018年7月に1週間のプロジェクトがありました。

 

これらは別のプロジェクトであり、必ずしもメンバーが同一ではないのですが、私はどちらにも参加していました(ちなみに、トライアルもステップアップチャレンジも参加者は3名で、私含む2名は両方の参加でした)。

 

この1weekトライアルに参加したきっかけは、私が代表しているCode for Kobeの定例会で神戸ソーシャルブリッジの事務局からプロジェクトをご紹介いただいたことにあります。

 

元々興味は持っていたものの、説明会の日程が全く合わず諦めていたところ、たまたま事務局から「Code for Kobeの方にも参加いただきたいので説明させて欲しい」とのご依頼をいただいて、ラッキーにも聞く機会に恵まれたのでした。

 

で、1週間のプロジェクトならまぁ参加してみても良いかなと思って、ポチッたのでした。(その後事務局から「超絶感謝です!」というメッセージを個人的にいただきました。驚かれたのかも知れませんが、逆に驚きましたwあと今回の話ではありませんが、僕が参加すると言うとCode for Kobeが参加するみたいに捉えられる面もあるようで、実際にそんな要素はないんですが、それなりのインパクトがあるのかも知れません。僕は僕でしかないのに。肩書怖い。饅頭怖い。)

 

その時点ではどの団体に派遣されるか決まっておらず、希望を出せたのですが、結構派遣先団体は知っているところが多く(笑)折角なので知らないところ、その中で行きたいところという順で考えて、地域自治の先進的団体として聞いたことのあった竹の台地域委員会を第一希望に挙げました。蓋を開けてみると、それがそのまま通った訳です。

 

1weekトライアルのゴールは、「インターネットでのアンケート作成手順の共有」でした。自分としても事前に考えたのですが、事務局による事前ヒアリングでほぼ「Googleフォームを活用したアンケート作成手順書」にアウトプットが決まっていたので、それに向かって進めました。工夫した点としては、手順書をまとめるだけでなく手順書を片手に説明して実際に操作いただきながら、その様子を撮影してYouTubeに挙げたところです。YouTuberになりました、限定公開ですが(笑)なぜそんなことをしたかと言えば、実はマニュアルそのものにはあまり価値を感じていなくて。実際にググれば出てきますし、いつか使わなくなりますし、マニュアルだけじゃ分からずメモを書く人もいます。そういう経験が前職でありました。そこで、思い出すきっかけとして動画が使えないかなと思ったのです。あと、Googleフォームを作るにはGoogleアカウントが必要で、それを取得すれば当然GoogleDriveだとか他のサービスも使える訳ですから、手順書のデータはそこで共有しましたし、そこにはYouTubeのリンクも貼りました。徹底してデジタル化を意識しています。これらの工夫により、実際にアンケートを作れるようになっていただくことが出来ました。

 

ちなみに、当時のメンバーは、私以外はエンジニアの方と市役所勤務で地域活動に見識のある方の2名でした。後者から経験に基づいた助言をいただきつつ、エンジニアの方に手順書をまとめていただき、私が操作説明をするという分担で対応しました。

 

次に、今回のステップアップチャレンジです。

 

1weekトライアルから約3か月空けて、今度は2か月間のチャレンジに入りました。こちらは必須参加ではなかったのですが、前回のご縁もあり引き続き協力できればと応募しました。もちろん、フリーランスとして開業半年未満という状況の中で無報酬の取り組みなどしていて良いのかという葛藤はあったのですが、価値のあることと思いリスクチャレンジする形で自分を投資しました。

 

メンバーは上述の通り3名となり、今回は私と前述した市役所出身の方に加え司法書士という構成でした。チームが立ち上がる前に事務局からリーダーとして指名いただき、「プロジェクトにフィットするスキルセットが他にいない」「増やそうとしているが調整が難しいこと」をご相談いただいていました。Code for Kobeでも投げかけてみましたが立候補はなく、私としても無理に誘うよりは必要が発生すればその時に声を掛けるのが良いだろうと判断し、あまり呼びかけに力を入れませんでした。技術に特化した方を読んでしまうと、往々にして技術についていくことに必死になって目的を見失いがちですし、私が実施する手順ならばハードル低く竹の台の方に受け入れていただけるだろうと思ったのもあります。

 

以下、フェーズごとに徒然なるままに書きつくります。ここまでも徒然ですがw

 

プロジェクト開始以降は、資料を読んでいただければ何となく掴めると思いますが、まずはスコーピングしました。前回のプロジェクトではネットでのアンケートをできるようになったので、これを活用したいとの思いが団体のみなさんにはある。なので、要求としてはアンケートの集約や結果の可視化を学びたい。ただ、だからと言って手順を共有するだけではプロボノとして勿体無い。そもそもの目的を確認することから始めました。資料にある「理想」のページはその意図でキックオフ時に確認して作っています。

 

「計画」の箇所はキックオフ時に立てたのですが、事務局から「地域の方に実際にヒアリングするのも良いのではないか?」と提案いただき団体の方にも相談して採用しました。実際にアンケートやヒアリングしたことでよりプロジェクトが地に足の着いたものになり、大変有意義だったと思います。

 

さて、「実行」のフェーズです。アンケート文面は、私がたたき台を作り、団体の方含め確認し合って作りました。実はキックオフ時に具体的に聞きたいことは箇条書きにしていましたが。今から考えると、もっと掘り下げた項目があっても良かったとか、配布した場面も記録できれば良かったとか色々思いますが、また次に活かしたいと思います。

 

「検証」では、よくアンケートは出して終わりになるのですが、結果を開示して回答者からさらなるフィードバックを得る試みをしました。双方向性を強化する為です。まだホームページ経由での声はスケジュール上間に合わずいただけていませんが、ヒアリングした方からはフィードバックをもらいました。最終打合せ時にお越しいただいていたのですが、その時に説明する内容に大いに感心いただいて、有頂天になりかけ、なりましたw

 

「考察」「提言」では、仮説を確認しつつまとめました。よくある偉い人の論文を引っ張ってきて土台にしても良かったのですが、誰かに言われたことを鵜呑みにして進めるのではなく自分で考えて自分の言葉で行動すべきと言う観点から、あえてしていません。最終提案の場ではお話したのですが、提言の裏には地域にどんな属性の人がいて、どういう場があって、それらがどう相関して地域のコミュニケーションを形作っていくようにするのかの1枚絵が要るのです。そこは国や県という規模で書くと、実際に動く人達には腹落ちしづらい。でも、地域に絞ってそれを作れば、どんな施設やツールがあるのかは網羅性・具体性を高め、腹落ちしやすくなる。それはここだからこそ実現できて、そのスキームを他の地域に展開していければと考えています。

 

あと、「考察」の部分では結構難しい側面がありました。もともと地域委員会の方には「ホール・図書館のアンケートをとりたい」というものがあり、それをネットで実施することが今回のプロジェクトのゴールに入っていました、中間報告時点までは。しかしその後の打合せも経てよくよく確認すると、それは慎重に進めた方が良いということが分かりました。よって、この点については手順だけ共有するプロボノでは勿体無いという観点から、議論させていただいて資料中の内容となりました。ここの議論が団体の方にも結構熱く伝わって、やり甲斐を強く感じました。

 

「参考」については、実際にディスカッションする中で思いついた事例や手順をプロジェクト中に色々と共有していたものを載せました。現在Code for Japanで取り組んでいるデータアカデミーの地縁団体版もあり得ると思っており、実施できるなら是非と思っています。一方で地縁団体のICT支援をしたいという声もあり、そこは私が繋げて貢献できると感じています。竹の台地域委員会からも提言を5か年計画に反映したいとのお言葉や次のお仕事のご相談をいただいており、大変有り難い限りです。未来に繋がる取り組みの機会をいただいたことに感謝して、キーボードを閉じます(次の駅で電車降りますのでw)。